01.困ったなぁ

空の鳥は風に舞い
風は足元の草をそよがせ
僕の前にも後ろにも道があり
なのに僕の足だけがうごかない。
02.G59

僕の体重の59倍もの重力に、押しつぶされそうな。
そんなことはないと判っていても、胸の中の重さは事実。
03.蟲

濡れた汚物壷の中で、光って蠢くものたちよ。
光に向かい、壷の壁をはい上がるものたちよ。
僕はその小さな宇宙に蓋をして、そして黙って背を向けた。
04.デンジャー

手の中に握りこめるくらいで十分。
05.白黒

紙の色。
すべての色を内包した色。
06.歯がゆい

てっぺんまであとちょっとなのに。
07.あかずの扉

高嶺の花なんかじゃない。
伸ばせば君にはたやすく手が届く。
なのに触れても開かない。
鍵か、魔法の呪文はどこだ。
08.水の中

イキモノが上がっていたところ。
そして僕がかえってゆくところ。
こら、つっつくなったら。
09.光

それは夜空をよぎった一羽の白い鳥のように。
10.指先

握るためにあるのではありません。
つなぐためにあるのです。
わかってる?